光韻 | まほろま
金沢の伝統技術として400年もの歴史をもつ金箔・銀箔に、写真を定着させる独自の技法「箔フォトグラフィ®」による作品集。
石川県に生まれ育った写真家・織作峰子にとって、箔は身近な素材であり、その輝きは新たな写真表現へとつながった。写真という記憶のなかの光と、箔という現実にきらめく光。心象と現象が共鳴し、奥行きのある光景を立ち上げる。それが「光韻」の世界。
本書は、入江泰吉記念奈良市写真美術館で開催中の同名展覧会(2026年4月11日〜7月5日)に併せて刊行された。これまでに制作された作品に加え、織作が奈良を探訪した折に撮影した新たな風景も収録。
装丁には、「光韻」の世界を紙の上に立ち上げるため、随所に特別な意匠を施した。表紙には金の特殊紙を用い、黒艶箔でタイトルを刻印。ドイツ装でありながら、表紙を含む三方に金をあしらい、小ぶりながらも存在感のある外装に仕上げた。
本文には手触りのよいやわらかな白地の紙を、インデックスなどには漆黒の紙を使用。金・銀・スミ・ニスのインキを刷り分け、作品ページはフルカラーで鮮やかに表現している。さらに、写真作品部分のベースにのみホイルを施すことで、金箔・銀箔に写真を定着させる織作独自の表現を紙面上に映し出した。
写真と箔、記憶と光が響き合う、織作峰子の作品世界を凝縮した一冊。











