中西敏貴 展覧会「The New Land」開催のお知らせ

この度、弊社から写真集を刊行しております中西敏貴が、奈良県の入江泰吉記念奈良市写真美術館にて展覧会「The New Land」を開催致します。

中西敏貴は、1971年大阪生まれ。独学で写真を習得し、自然風景写真の分野で高い評価を受けてきました。2012年には北海道美瑛町に移住。北海道の風景を主題とした写真集を刊行してきました。

「今回の作品は自然風景写真で積み重ねてきたキャリアをもとに、考古学、文化人類学を視野に入れた作品です。
テーマはオホーツク人。一般にはあまり知られていませんが、5世紀から9世紀まで北海道北部の沿岸部分に暮らしていた海洋漁猟民族です。同様の文化は南千島、樺太の沿岸部にも見られ、海を渡って狩猟文化を育て、交易を行っていました。オホーツク人は歴史の表舞台から姿を消しましたが、近年の研究でアイヌ民族と共通するDNAを持つことが明らかになっています。中西は北海道の撮影を続けるうちに、オホーツク人の遺跡が北海道北部に数多く遺されていることを知って関心を持ち、撮影を始めました。研究者の協力を求めてオホーツク文化についての知見を深めるとともに、はるか昔に存在した民族の痕跡をどのように写真で表現するかを模索してきました。」
― IG Photo Galleryで開催された同名展覧会情報より抜粋

「中西敏貴は自然の気配を見事に掬いあげる写真家である。「The New Land」は、北海道を舞台にした2つのシリーズで構成される。多彩なモノクロームの「オプタテシケ」は、壮大な大雪山の風の音や土の声を感じるままに描いたシリーズである。そして、オホーツク文化に辿る「地と記憶」。緻密な調査を重ね、俯瞰した視点で淡々と生み出されたイメージは風景写真の概念を拡張していく挑戦でもある。稀有な感性を備えた中西敏貴の世界を堪能してほしい。静かに耳を澄ませ、想像を膨らませていただけると幸いである。」
― 梶川由紀/キュレーター

会期中は、中西にとっての最新作となる写真集『地と記憶』に加えて『オプタテシケ』も会場にてお買い求め頂くことが出来ます。
この機会に是非ご高覧ください。

■展覧会情報
中西敏貴「The New Land」
会期:2024年9月7日(土)~11月24日(日)
時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休廊日:月曜日
会場:入江泰吉記念奈良市写真美術館
住所:奈良市高畑町600-1

■トークイベント
開催日:2024年9月7日(土)14:00〜
参加者:中西敏貴(写真家)、梶川由紀(キュレーター)、大西洋(館長)

■プロフィール
中西敏貴(なかにし・としき)
1971年大阪生まれ。2012年に美瑛町へ移住。大雪山系とその麓に広がる丘陵風景をメインフィールドとしつつ、人々と自然との関わり方を探求する旅を続けながら、古来から続く北海道の基層文化をテーマに作品制作に取り組む。主な作品に、先住民族の自然観を想像し風景を見つめた「Kamuy」(玄光社、2020 年) 、有史以前の自然をイメージした「オプタテシケ」(Case Publishing、2023年)、オホーツク文化を舞台にした「地と記憶」(Case Publishing、2024 年)など。
日本写真家協会会員、日本風景写真家協会会員、日本風景写真協会指導会員、thinkTANKphotoアンバサダー、Markinsアンバサダー、Angelbirdアンバサダー、ホグロフス・フレンズ

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